最近、徴兵制といえば、軍国主義の復活、だとか、意に反した苦役の強制、だとか、とかく、評判がよくない。
　しかし、明治時代には、徴兵制により、士族以外にも国防の大任に就くことができる、として「身分差別の撤廃」と多くの国民が喜んだという。
　江戸時代は、士農工商として、士族が防衛を一身に担い、農民は２番目といいながら、実態は、搾取される側だった。
工商にいたっては、特に、商人は、金儲けということだけで、さげすまれ、軽蔑の対象とされた。
　それが徴兵制によって、誰でも国防を担え、努力すれば立身出世が望めるという希望の光が見えた。
だから、貧乏人は進んで軍人を目指したし、その中から優秀な人材が多く輩出した。
そうして、身分差別が次第になくなっていった。
　徴兵制の暗い部分だけを見ずに、幅広く見るべきだよね。